養子縁組や臨時保護を装ってペット11匹を残酷に殺した20代の男性が控訴審で実刑を言い渡され、法廷拘束された。
22日、法曹界によると、議政府（ウィジョンブ）地裁刑事3部（ファン·ソングァン部長判事）は、動物保護法違反の疑いで裁判にかけられた20代の男性A氏に懲役1年6ヵ月を言い渡した。 1審で執行猶予を言い渡されたA氏は控訴審判決で拘束された。
控訴審裁判所は「被告人はストレス解消を名分に猫と子犬11匹を養子縁組したり臨時保護を引き受けた後、虐待して短期間に皆死に至らしめた」として「犯行手法と死体処理方式がきわめて残酷で生命に対する尊重意識が全く見えない」と指摘した。
続けて「被告人は捜査過程でもまた別の猫を追加で引き継ぐなど真の反省の姿を見せなかった」とし、「原審の刑は軽すぎて不当だ」と量刑理由を明らかにした。
これに先立ち、1審裁判所は昨年6月、A氏に懲役1年6ヵ月、執行猶予3年を言い渡した。 当時は「被告人が犯行を反省し、初犯という点を考慮した」と量刑理由を明らかにしたが、被害程度に比べて処罰が軽いという批判が相次いだ。
A氏は2023年10月から約4ヵ月間、養子縁組した犬5匹と猫6匹を床に叩きつけたり、首を絞めて殺した容疑で起訴された。 彼は「飼っていた猫が病気で死んで新しく養子縁組しようとしている」、「子犬の友達を作ってあげたい」という文をオンラインプラットフォームに載せ、持続的に伴侶動物を養子縁組したことが明らかになった。
1審判決以後、動物権団体「カラ」は「歴代最悪の動物虐待判決」とし控訴審で実刑宣告を促す嘆願運動を行った。 裁判所にはA氏の厳罰を要求する嘆願書300件余りが提出されたことが分かった。
この日、法廷を傍聴したユン·ソンモカラ活動家は「被告人は法廷拘束の瞬間にも『彼女がいて捕まってはならない』という話をした」として「今回の判決が養子縁組を悪用した動物虐待犯罪に警鐘を鳴らす契機になった」と話した。